青い海、白い砂浜、色彩豊かな魚、心地よい潮風。

今となっては少なくなってきましたが、潮だまり(タイドプール)にもたくさんの生き物がいます。

そこは遊び場としてのパラダイスでもありました。

身近にいる海のいきものについて、子供から研究者まで楽しめるように紹介をしていきたいと思います。


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2009年07月10日

ヤドカリ恋物語の研究 動画編

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昨年の記事「メスをとったどー! ヤドカリの恋ものがたり」(http://naniwa-marine.seesaa.net/article/98172640.html)で紹介している実験はビデオ撮影しながら行っていました。
今回は、編集した動画で楽しんでください。


ヤドカリの繁殖期(真冬の海です)にペアになっているヤドカリを捕まえて、オスとメスを分けると、オスはメスを探す行動を行います。

普段はそばに人がいると警戒して殻の中に閉じこもってしまうヤドカリですが、この時は積極的な行動を起こします。

そこへチューブを取り付けた空の貝殻を見せると、中をのぞき込むようにしてくるので、スポイトを使って海水を流していくと、9割以上の確率でメスを入れた容器からの海水に反応し、空の貝殻を「メス」として認識するようになります。

メスを入れてない、ただの海水では、そっけなく空の貝殻を「ポイ」するのです。

動画↓の中で「sea water」は海水、「female water」はメスの入った容器の海水を流しています。また、スポイト操作の時に空気が入ってしまい、ポコポコと出てますが、匂いといっても、このエアによるものではありません。


一方、メスを取り上げられると、パニックになったように、オスだろうが、空の貝殻だろうが、何でも持ち運ぶようになるオスもいるので、それはそれで見ていて、けっこうおもしろいですよ。

それと、ヤドカリは非常に繊細な動物なので、メスを抱えていないオスを使った実験では、なかなか殻の中に出てきてくれないので、結果が出るまで大変苦労します。


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2009年07月07日

ヤドカリ恋物語の研究 失敗編

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昨年の記事「メスをとったどー! ヤドカリの恋ものがたり」(http://naniwa-marine.seesaa.net/article/98172640.html)の続きです。

ヤドカリのメスが繁殖期になると「いい匂い」を出してオスを惹きつけています。
このことを「実験」として再現しようとなりましたが、最初はうまくいかなかったのです。

初めに、ペアになったヤドカリを持ち帰り人工海水中で飼育したのです。
そうすると、ヤドカリはペアを解消してしまい、その後もなかなかペアを作りません。

これは、ストレスによってメスからの匂いが出なくなった? あるいはメスからの匂いと人工海水中に含まれていた物質が干渉してオスが感知できないようになってしまった? などいろいろな原因が考えられましたが、結局のところ、詳細なことは分かりませんでした。

ちなみに、無機塩だけから調製した人工海水でも、ペアが作れなくなりました。

そのために、ヤドカリを採集する現地の海水を使って実験することがよいと思われました。

といっても、大量の海水を運搬するのは大変なことですから、野外で実験を行うことになりました。

次の失敗は、空の貝殻に綿を詰めて、そこにメスが放った匂い物質がある海水をしみ込ませて、オスがどうのような反応をとるのかを検証しました。

その結果は、空の貝殻をメスと判定する割合が20%程度で、実験データとして芳しくなかったのです。

それで、メスをよく観察してみると、常に貝殻の中から「水の流れ」があることに気づきました。
また、メスを取り上げられたオスは、見つけた貝殻の入り口に顔を突っ込んで、しきりに匂いを嗅いでメスを探すのです。

そのため、オスがメスかどうかを判定する時に、水の流れがあった方がよいのかもと考えました。

このような失敗から、「採集地の海水」と「チューブを取り付けた空の貝殻」を使った実験が構築されたわけです。



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2008年05月27日

メスをとったどー! ヤドカリの恋ものがたり

ヤドカリのメスが繁殖期になると「いい匂い」を出してオスを惹きつけていることは、1987年に京都大学の今福道夫先生が論文として発表されました(Sexual discrimination in the hermit crab Pagurus geminus. J. Ethol. 4, 39-47)。


それでは、メスが「いい匂い」を出していて、オスがその「匂い」を感じてペアになることを実験で再現してみましょう。

(1)まず、ペアになっているヤドカリを捕まえてきます。
PIC003.jpg



(2)メスだけをを海水の入った容器に移します(写真、左上がメスの入った容器)。そして、チューブを付けた空の貝殻を作り、ピペットを使って海水が中から染み出すようにします。
PIC004.jpg



(3)オスに空の貝殻を近づけて、海水を染み出させます。写真はオスのヤドカリが「匂い」を確認しているところ。
PIC005.jpg



(4)この時、ただの海水だと下の写真のように離れていってしまいます。
PIC006.jpg



(5)メスの入った容器の海水を染み出させると、空の貝殻をメスと認識して、
とったどー! になります。
PIC007.jpg



つまり、メスの体からはオスにとって魅惑的な匂いがプンプンと発散しているということです。そして、オスはその匂いにメロメロになります。

一般に甲殻類は、メスの出す匂いがオスを呼び込んでいます。この「匂い」は種特異性があって、他の種類のオスが認識することはないようです。


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posted by イソガニ博士 at 16:00| Comment(4) | TrackBack(1) | ヤドカリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月26日

ヤドカリの恋物語

ヤドカリの繁殖期が、いつか知っていますか?
ここ、なにわ周辺では真冬がヤドカリの恋のシーズンなのです。
冬の海に出かけると、このようにペアになっているヤドカリが見つかります。

写真はホンヤドカリ。上の大きい方がオスで、小さいのがメスです。
PIC001.jpg


普段は集団で過ごすことの好きなヤドカリですが、ペアになった時は他のオスとの争いを避けるように、群れから少し離れた所にいます。
ヤドカリは臆病な動物で、近づくと殻の中へ引っ込んでしまいますが、「いい匂い」をするメスを捕まえたオスは、メスを離すまいと必死になります。まさに「とったどー!」状態です。


メスのお腹には、卵がいっぱい付いていて、もうすぐ幼生が孵化します。
幼生が孵化する2〜3日前になると、メスは「いい匂い」を出すようになり、オスはメスを上の写真のように抱きかかえるようになります。
かわいそうですが、殻を割って、卵の観察をしました(この後は新しい貝殻を与えてから海に帰しています)。

PIC002.jpg

幼生が孵化した後は、メスは脱皮して、オスと交尾します。受精した卵は約一ヶ月で成熟し、幼生の孵化へとなります。
これを12月〜3月までの冬の間、繁殖が行われます。

冬の海はたいへん危険です。それは風が強く波のある日が多く、岩には海藻(主にノリ)が生えていて滑りやすくなっています。また、寒いということで体に力が入っていて、滑ったときなどに咄嗟の回避行動がとりにくいためです。

ホンヤドカリの繁殖期は、北海道では4月から7月くらいなので、今がよい観察時期になっているでしょう。


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