青い海、白い砂浜、色彩豊かな魚、心地よい潮風。

今となっては少なくなってきましたが、潮だまり(タイドプール)にもたくさんの生き物がいます。

そこは遊び場としてのパラダイスでもありました。

身近にいる海のいきものについて、子供から研究者まで楽しめるように紹介をしていきたいと思います。


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2008年07月30日

ザリガニ特集(2) イギリスでの科学教書

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ヨーロッパでは、ザリガニは食料品として普及しています。
またザリガニは、生物学を学ぶ学生の実験材料としても重宝されていました。

19世紀の終わり頃、ギリシャやラテンの古典と数学が主流だったイギリスの教育にあって、動物学者で、科学啓蒙者であったHuxley T.H.(1825-1895)が、「1 つの動物を見ただけでも、すべての動物にまたがる原則が理解できる」という考えを説きました。

そして、動物の形態、分類、分布、生理などをどのように理解すべきかの学習方法の指針を示したのです。

Huxleyはその集大成といえるべき教書を1880 年に出版しました。

下の写真は復刻版です

PIC050.jpg


ザリガニを題材とした「The Crayfish: An Introduction to the Study of Zoology」という本で、科学教育と実習がいかに重要であるかについて啓蒙することに情熱を注いだのでした。

この本はその後、フランス語訳を初め、ドイツ語訳やイタリア語訳が出版されています。



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posted by イソガニ博士 at 08:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ザリガニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月29日

ザリガニ特集、はじめに

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昨日は、神戸で川遊びしていた子供達が突然の増水で流され、死亡するといった悲しい出来事がありました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

これからも海や川へ行った時には、天候に十分気をつけなければなりません。

子供達は夏休みに入りました。小川や沼でザリガニ採りなどする機会もあると思います。

それで、ザリガニのことを取り上げてみましょう。
PIC049.jpg


ザリガニは、甲殻類の仲間です。
その甲殻類には、エビ、カニ、オキアミ、フジツボ、ミジンコなどたくさんの動物種がいて、深海から海岸、河川、湿地まであらゆる水環境に住んでいます。

ヤシガニやアカテガニのように、陸上にもある程度適応している種類のいますが、空気呼吸するための器官は持っていません。

甲殻類の特徴を一言でいえば、体がキチン質の殻で覆われていて、成長の過程で脱皮をし、エラ呼吸をする動物となります。



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posted by イソガニ博士 at 09:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ザリガニ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月27日

夏祭りの定番、「金魚すくい」

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金魚はフナを育種して作り出された品種です。
そして金魚すくいは、ペット用金魚の市場で選別にはねられた個体を利用した1つのビジネスモデルとなります。
PIC048.jpg


この金魚すくいで「生きた魚」と初めて遭遇する機会となった子供達も多いかもしれません。
そして、「家に持って帰りたい」ということになりますが、水道水を使ったために死なせてしまったり、すぐに世話をするのが大変になって川や池に放したりと、ちょっとした問題も含んでいます。

しかし、水槽の管理やエサを与えたりとお世話をすることで、環境と生命を学ぶよい機会になりますので、持ち帰った時は、大切に育ててほしいものです。



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posted by イソガニ博士 at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月25日

ウナギにまつわる話

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昨日は土用の丑の日。今年は産地偽装問題などがあって、もうひとつ盛り上がらなかったウナギの蒲焼きでした。

そこで、今日はウナギの話をしましょう。
みなさんもご存じのように、ウナギは海で産卵し、淡水にさかのぼってくるという生活形態をしています。専門的には「降河回遊(こうかかいゆう)」と呼んでいます。

ところが、ウナギは川にのぼる個体の他に、磯場で定着する個体もいるように思うのです。

私の子供頃、夏休みの楽しみとして、夜にウナギ釣りを楽しんでいました。場所は、千葉県南房総市千倉町の海岸。そばには河川などない所。大きな石の下をねらった穴釣りの要領です。

また、台風がくると、波が大きくなります。その台風が去った後には、普段よりも陸地側に水たまりができます。この水たまりにウナギがよく取り残されて、よく捕獲に行きました。

したがって、子供の頃からウナギは川に上らず、海でも成長していると思っているのです。

ここ数年、日本の河川で捕れるウナギの稚魚が激減しているそうです。

2694


この数字は日本の河川にあるダムの数です。これによって、海岸は浸食され、ウナギなど川を上っていく生き物にとって、つらい環境になっているのも事実です。

もう一度、川と海岸の関係について、考え直す時期に来ているのではないでしょうか。



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posted by イソガニ博士 at 15:21| Comment(4) | TrackBack(0) | さかな | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月24日

甲殻類の神経組織を顕微鏡観察する

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今日は、研究者向けの話題を書きます。

動物の組織を顕微鏡観察する方法では、一般的に

組織の固定(ブアン固定など)→脱水→パラフィン包埋→スライス→脱パラフィン→染色

という操作をします。

実際にやってみると、けっこう手間と時間(2日程度)がかかってしまいます。

それでは、もっとお手軽な方法を紹介しましょう。

動物の組織→0.4%食塩水を使った凍結包埋→クリオスタットで切片化→乾燥→10%ホルマリンで固定(30分程度)→水洗→0.05%トルイジンブルー溶液で染色(1〜2分)→水洗→乾燥

という操作を行うことで、2〜3時間程度で組織の顕微鏡観察が行えます。

甲殻類の神経組織では、神経分泌細胞が濃い青で染まってくるので、観察しやすくなります。


アメリカザリガニの第六腹部神経節
PIC046.jpg



イソガニの胸部神経節

PIC047.jpg

フクロムシに寄生されたイソガニでは、これら神経分泌細胞↑が無くなっています。



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2008年07月22日

甲殻類+昆虫=節足動物

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甲殻類と昆虫は、大まかに言えば、分類上同じグループに分けられています。
形態的や生化学的特性に、共通点が多いためです。

そのため、甲殻類の研究者から見ると、「昆虫は陸にあがった甲殻類」となり、昆虫の研究者から見ると、「甲殻類は水中に残った節足動物」となるでしょう。

今の時期、セミの羽化を見ることができます。
日没頃、地中からセミの幼虫がはい出してきて、木や草に登ってきます。適当な所を見つけると、背中が割れてきて、成虫への羽化が始まります。時刻は7時から9時頃が多いようです。

それから2時間ほどで、色はまだ白っぽいですが、羽の伸びきった成虫の形になります。

PIC040.jpg

PIC041.jpg

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PIC045.jpg



沖縄のある地域では、セミを食べる習慣があるみたいですが、その味はエビやカニに似ているそうです。



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posted by イソガニ博士 at 10:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 昆虫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月21日

海の日

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今日は「海の日」

海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う

となっています。

ところが、大阪では自然海岸が少なく、海の生き物と気軽に接する場は少なくなっています。

そのような状況でも、泉佐野市にある岡田浦漁協では地引き網体験があって、いろいろ楽しむことができます。
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海の生き物に感謝。

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posted by イソガニ博士 at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月16日

操り人形の宿命!?

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フクロムシは、宿主の神経を巧みに操り、心や行動を変えてしまいます。
その一方で、宿主であるカニの本来備わっていた能力を使いこなせていない場合もあるようです。

兵庫県の円山川で、幻と思われていたモクズガニに寄生するフクロムシが発見されました。この時に捕まえたモクズガニは、数日のうちに死んでしまったのです。

PIC033.jpg


なぜでしょうか?
モクズガニは普段淡水で生活しているカニなので、淡水飼育したのですが、それがいけなかったのです。

フクロムシは、海産性のフジツボの仲間です。そのため、フクロムシに感染したモクズガニは、淡水で長く生きることができなくなってしまうようのです。

淡水で生きる能力を失ったモクズガニは、海水と淡水が混ざり合う汽水域が生活の場になっています。


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2008年07月14日

消えた神経細胞

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フクロムシに感染したイソガニの神経系を調べると、胸部神経節がひどくフクロムシのインテルナに侵されています。
そこでは、本来あったはずの神経分泌細胞が消えていて、見つからないのです。完全に細胞が消失しているイソガニもいました。

PIC032.jpg


このようにフクロムシはイソガニの神経系組織を巧みに操作して、イソガニを自由自在に操っているのです。

恐るべし、寄生生物の生存戦略。



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2008年07月10日

オスのイソガニが幼生を孵化させる行動をする

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前回の記事で載せた写真は、オスのイソガニへフクロムシが寄生したものでした。

カニのお腹にあったフクロムシのエクステルナ(卵の入っている袋)の色が茶色になってきていたので、あと1〜3日でフクロムシの幼生が孵化していたでしょう。

このフクロムシの幼生が孵化する時、オスのイソガニは、メスのイソガニが幼生を孵化させる時と全く同じ行動をし、海水中に幼生をまき散らします。

正常なイソガニのオスでは、このような孵化行動は全く行わないので、フクロムシによって宿主であるカニの行動が制御されていることになります。



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2008年07月08日

甲殻類の神経系と行動の研究

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自分の意識が徐々に薄れて、知らぬ間にいつもと違う行動をしてしまう。

槍型吸虫やフクロムシが寄生した生物(アリやカニ)に共通した現象で、どちらも寄生生物によって神経系を侵されているのです。

PIC031.jpg


つまり、フクロムシが宿主であるカニの体内から支配し、カニはただの操り人形になってしまうのです。なにわ海洋生物研究所では、フクロムシの生活史に、甲殻類の神経系と行動を解明する鍵があると思って、フクロムシの研究を行っています。



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posted by イソガニ博士 at 10:19| Comment(0) | TrackBack(0) | フクロムシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

寄生生物に魅せられて

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ライアル・ワトソン氏の監修したTVを見て、一番印象に残ったものが槍型吸虫の話でした。

鎗型吸虫は、カタツムリ、アリ、ヒツジの間を寄生している生き物です。

アリは朝日が上がると、ヒツジが草を食べに来るので、土の中へ逃避する行動をします。
しかし、槍型吸虫に寄生されたアリは、本来の行動と全く逆となって、草の先端へ登りヒツジに食べられやすいようになるのでした。

PIC030.jpg


この時に、槍型吸虫はアリの神経節を直に調節していて、行動を変えていると説明していました。甲殻類の神経系と行動の研究をしていた私にとって、目の覚めるような出来事になったのです。



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posted by イソガニ博士 at 11:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月04日

ある動物学者兼作家の死去

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今朝、新聞を見たらライアル・ワトソン氏が死去していたことを伝えていた。
「スーパーネイチュア」や「生命潮流」などの著書があります。学生の頃、夢中になって読んでいました。

特に動植物の生態を本や映像を通じて紹介してくれたのが印象的です。そのような意味合いからすると、イソガニ博士的には、フランスの海洋学者だったジャック・イブ・クストーとダブって見えます。

しかし、ワトソン氏の方が創作的な主張が多く盛り込まれていると感じていました。

実際の自然や生命現象を科学的に紹介しながら創作を織り込んでくる書物は、科学著書としての評価はどうしても低くなってしまう。むしろ、文学作品として見た方がよいかもしれない。

このような傾向をもつ書物で有名なのが、「ファーブル昆虫記」で、この本の中にはファーブル自身の想像も多く盛り込まれているのです。



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posted by イソガニ博士 at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

古くて新しい外来生物問題、そして環境問題へ(1)

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外来生物の問題は、海洋生物に限ったことではありません。
海を渡る病原菌なども外来生物の問題として扱うべきかもしれません。

大昔のように交通機関が発達してなく、限られた地域で生活していた状況では問題視されていませんでした。

ところが、本来は風土病であったものが感染拡大した例はたくさんあります。
大航海時代に感染が広まったとされている梅毒なんかも、外来生物問題のはしりといってもよいかもしれません。

今はインフルエンザの脅威です。どう対処していくのかは議論中で、とても難しい問題となっています。

一方、外来生物の問題を身近なものとしてくれたのが、ブラックバスです。
琵琶湖では、ニゴロブナなどの漁獲高が減り続け、ブラックバスやブルーギルといった外来生物が原因とされています。
本来生息していなかった生物が突然現れたなら、生態系に影響がでないわけありません。

しかし、それ以上に深刻なのが、稚魚を育む環境が激減していることなのです。ヨシ原の減少や水質悪化などです。

これらによる相乗効果で、琵琶湖に住む生物の総量が減ってしまったのです。

今ではブラックバスもその数を減らし続け、最近では釣れづらくなってきてませんか?



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